光過敏で困り、いつの間にか目を閉じて生活していた60歳女性

20歳の頃から頭痛、光過敏もち、毎日頭痛があり、特に生理の時は頭痛がひどかった。頭痛外来を受診し片頭痛と診断、薬を処方してもらい頭痛は多少減ったが、50歳頃から光過敏がひどくなり、家の中でもカーテンを閉めてサングラスをかけて生活、太陽はもちろん照明の光も辛くなった。頭痛は減ったとはいえ、ほぼ毎日頭痛があり、午前中の頭重感が徐々に悪化、目が閉じてくるような目が開けていられなくなるような感じになり頭痛が始まる。お昼頃に多少治まるが、また夕方にかけて頭痛が強くなる。思うように外出もできず、家にこもりがちの生活を繰り返している。どうしても外出しないといけないときは痛み止めを何回も飲んで外出する。このまま光過敏と頭痛で辛い生活をずっと送るのか、なんとかしたくて大田先生の外来を受診した。

先生から、「光過敏は単独で起きることは珍しく、一般的には片頭痛の随伴症状としての光過敏が増悪するケースが多いです。したがって、光過敏の治療は片頭痛の治療を基本に行います。10年来の光過敏ですから慌てずにゆっくりと治療することが大切です。あなたの場合、音過敏も気圧過敏もあり、脳過敏症の特徴的な症状が揃っています。一番の治療は規則正しい生活、大らかな気持ちを育てること、そのためには健康な睡眠をとること、光過敏にこだわらない、ある程度は受け入れることも必要です。お薬での治療はその次です。」と言われた。お薬を飲み始めて、眩しさが少し楽になり、以前は夜が怖かったのに、夜の蛍光灯が辛くなくなった。サングラスを外して外出もできるようになった。今では普通に外出できるようになり、スーパーに行ってもメガネをサングラスに替える必要がなくなった。